238. InDesignは最新2バージョン時代に
- 2019年12月23日
- その他
2019年5月の「Adobe Creative Cloud製品利用ポリシー変更」から、この半年で状況が一変しました。最新2バージョンのみがダウンロード可能と、非認定バージョンの削除の推奨により、InDesign CC 2018・CC 2019(そろそろ、CC 2020も?)を使うことが多くなっています。
一方、認定バージョンとはいえ、CC 2017・CC 2015・CC 2014については、起動するMacを複数台保持することは難しくなりつつあり、徐々に使用頻度が少なくなりそうです。また、ユーザのバージョンアップのスピードも上がっているのか、2019年11月のリリースから数日後に最新CC 2020のInDesignデータ入稿、ということもありました。一年前頃は、それなりに使っていたInDesign CS6(2012年リリース)は、過去のものになりつつあります(パッケージ版を持っていれば、使用は可能。ただし、新しいOSでは、ほぼ使えないようです)。
組版の現場では、古い環境(MacおよびMacOS)を保持することは、作業効率低下(おそい!)、故障などにより難しくなっています。InDesignがリリースされて20年、組版の現場でも15年程度使っていますが、どんどん最新2バージョンのみを使う方向に囲い込まれつつあります。
◆ | InDesign(2019年12月現在) |
・ | 認定バージョン |
CC 2020(v15)、CC 2019(v14)、CC 2018(v13)、CC 2017(v12)、CC 2015(v11)、CC 2014(v10) | |
・ | 非認定バージョン |
CC(v9)、CS6(v8) | |
⇒ | 参考:非認定バージョンの削除(Adobe)「認定バージョンと非認定バージョンのリスト」 |
これからは、(特に長きに渡り重版する)書籍の改訂再版時は、常にInDesignのバージョンアップが推奨になります。ただし、「互換性への配慮がない」とされるInDesignです。バージョンアップ毎の変更点の理解と、デジタル検査(ProofChecker Proなど)が前提となります。
《参考》
◆InDesignの互換性ポリシー
Illustrator、Photoshopと異なり、保存時に互換性に配慮した最適化処理をしません。
IDML形式以外は、旧バージョンで開くことは一切できません。
※ | IDML形式は「InDesign CS4以降(IDML)」と表記されていますが、以前のバージョンでファイルが開けることを示しているだけで、データ再現性は保証されていませんのでご留意ください。 |
⇒ | 参考:PDF&出力の手引き―2020年版―(Adobe)「InDesign 互換性ガイドブック2020」 |
※このコラムおよび、コラム中の文章、画像、動画の無断転載および複製等の行為はご遠慮ください。