123. 映画字幕書体


映画の字幕書(シネマレターが、資格試験問題集の解答欄で使われているものを見かけました。「手書き風」というところでの採用でしょうか。

映画字幕の手書き風書体は、テロップ、広告、一般の書籍、雑誌等のあちこちで見かけるようになっています。車内広告や地下鉄の車内モニターに流れるCMでも見かけます。洋画の字幕は外国語のセリフを翻訳した日本語なので、同じように外国人が登場するCMのテロップやテレビ番組等で使いたくなるものなのでしょうか。

もともと、あの独特な映画の字幕は2000年頃までは、手書きによるものだったそうです。その後、フォント化されて色々な場面で使われるようになりました。

映画字幕フォントの一例[見本:特徴を覚えやすい字]

◆モリサワ
シネマレター    

◆フォントワークス
ニューシネマA-D   
ニューシネマB-D   

◆Adobe Typekit
TBシネマ丸ゴシック 

フォントワークスの書体デザイナーのコメントでは、映画字幕は「観る人に“字幕の存在”や“書体デザイン”を意識させないことが重要」とあります。そのようなコンセプトで作られているせいか、特別に意識して覚えて、はじめてあちこちで使われていることに気が付くものなのかもしれません。

~おまけ~

フォントワークスの「ニューシネマA-D」と「ニューシネマB-D」の違い
AとBはどこが違うのか? フォントの見本をざっと眺めても全く同じに見えるひらがな・カタカナも多く、少しわかりにくい違いです。

●ニューシネマA-D:空気穴がない
●ニューシネマB-D:空気穴 があ(よりレトロな印象に)
※モリサワの「シネマレター」も空気穴あり。

A B
  空気穴なし     空気穴あり  

*ニューシネマB-D 「空気穴とは」
http://fontworks.co.jp/font/design/newcinemab/D.html

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