124. 変形(長体)の限度


見出しや表組で一定のスペースに文字を入れたいときに、長(変形を使うことがあります。「一般的に、変(長体の限度はどのくらいですか?」、という質問をいただくこともあります。

【回答1】
電算写植の時代の長体は、長体(90%、長体(80%、長体(70%の3つのみでした。可読性を保持するためには80%くらいまでがよいのでしょう。線と線の隙間が狭くなりすぎたりしないものであれば70%もありでしょうか。一般的には、このあたりまでが無難な選択でしょう。
長1(90%) 
長2(80%) 
長3(70%) 

【回答2】
モリサワの“UD新ゴ コンデンス”では、初めから変形されたフォントとして90・80・70・60・50と最大50%まで用意されています。商品パッケージなど、スペースが限られる場合は、50%まで使うこともあるのでしょう。細いウェイトであれば、少し複雑な漢字であっても、可読性は保たれます。
60% 
50% 

また、太いフォントでは、(へん(つくりともに縦線が多い漢字は、変形を強くすると可読性が損なわれていくようで(数字、ローマ字、カタカナでも、同様に注意が必要です
例: 変形50% 
   変形45% 
   変形40% 

字間を詰めると、さらに可読性が落ちる要因となります。
客観的な情報としては、こんな感じでしょうか?

どのあたりを変形の限度とするのか、最終的な判断は、見た目のバラン(表組等で、正体と変形80%が並ぶと違和感があるや、作る方の主観だとは思います。

正体
変形80%
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