146. InDesignで連番
- 2016年11月18日
- 組版・DTP
語学書の案件で、三千数百の単語の頭に連番を付けるオーダーがありました。並べる順番は、単純なアルファベット順ではなく、単語の語源毎にまとめられていて、校正の度に順番が一部入れ替えられるようです。連番をひとつひとつ文字列として入れてしまうと、入れ替えや削除の際の直しが煩雑になりそうです。
連番というと身近な例では、Excelで入力した数字のセルの右下の■を、CTRLを押しながら引っ張ると、簡単に連番をつけることができます。さて、InDesignでは?
こんな時は、InDesignの「箇条書きリストおよび自動番号リストの作成」という、出てきた順に連番を振る機能を使うそうです。表組の場合には、段落スタイルに箇条書きの設定をしておいて、連番を入れるセルに改行を入れることで連番を振ることができるようになります。順番の入れ替えや項目の削除・追加があっても自動的に連番が入ります。
組版の現場で作成するもので、連番が入るものはいくつかあります(日記・手帳の〈通算日数-残日数〉や〈通算週数〉など)。そのほとんどが自動組版系のもので、事前に組版データをタグ付きテキスト等で作成する段階に、プログラム等で連番を生成していて、InDesign上で直接連番を振るという発想は、今までありませんでした。初めからきっちり並び順が決まっているものなら、事前の生成が確実で効率的なのですが、組版の過程で並び順が変わるものでは、InDesignで連番をつける方の勝手がよいようです。
~おまけ~
《ノンブルでも使える!》
組版作業者によく聞いてみると、この「箇条書きリストおよび自動番号リストの作成」機能は、1年毎で1巻としている学術雑誌で「第●巻△号」、例えば、1241(1)のような巻の通しノンブルと各号毎のノンブルが、2つで1セットになっている場合に、巻の通しノンブルの方の連番でも使っている、とのことです。
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