43. 字間を詰めたところの書体の変更
- 2014年06月20日
- 組版・DTP
中ゴや太ゴなどで字間を詰めて組まれたところの書体を、UD新ゴに変更と指示された際に、漢字が続くところがくっついてしまう案件を見かけました。中ゴシックBBBと比べるとUD新ゴは字面がひとまわり大きく作られているので、トラッキング、カーニングで詰め組された部分には、その大きな字面に応じた配慮が必要になります。
ユニバーサルデザインフォントのUD新ゴに変更するということは、可読性を上げたいという意図があるはずですが、表組等でもともと狭いスペースに字間を詰めて組まれている場合は、長体にする(変形する)などの調整が必要になります。
* * * |
UD新ゴには、仮想ボディそのものが正方形ではなく長方形でデザインされたコンデンス(長体)書体があります。狭いスペースに文字をたくさん入れる必要のあるパッケージなどで重宝しそうです。
※ | 2014年9月に「UD新ゴ コンデンス80」「UD新ゴ コンデンス60」が追加リリース、と発表されています。 |
ただし、見栄えよく組版するには、約物のところで注意が必要になるようです(InDesignヘルプ、Illustratorヘルプに「モリサワUD新ゴ コンデンス書体について」の注意点を知らせる文書があります)。InDesignはある程度は対応できそうですが、Illustratorでは手詰めによる調整も必要になり手間がかかりそうです。
※このコラムおよび、コラム中の文章、画像、動画の無断転載および複製等の行為はご遠慮ください。