60. 小口側の余白(書籍の版面設計)
- 2014年10月24日
- その他
四六判の縦組みの書籍で、ノド側・小口側の余白はどのくらいにするべきかは、いろいろな考え方があるようです。一般的には、小口側の余白を10mm以上(多くは14・15mm~20mm程度)にするものが多いはずです。
ノド側と小口側の余白のどちらを多くとるかは、見開きで見たときの一体感を優先する場合はノド側を少し狭くし、製本の方式によってノド側が読みづらくなることを嫌う場合は、ノド側の余白を広くとるようになります。また、版面は仕上がりの天地左右センターという指定も見かけます。
版面設計(本文・文字サイズ×何字詰め、行送り、何行、余白)は、出版物の想定読者層、原稿枚数、予算や台割、どのような本に仕立てたいかなど、様々な要素がからんで決まるものかと思います。
先日、四六判の縦組みの小説で、小口側の余白が「8mm!」(ノド側は9mm)のものを見かけました。ここまで小口側の余白が小さいものをみたのは初めてです。思わずページ数を確認してしいましたが、350頁超の16頁で割り切れるページ数でした。読み初めはページを押さえる親指が少しじゃまな気もしましたが、読み進む過程で慣れてきて、それほど難があるということはありませんでした。
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