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82. 漢字で表記する接続「及び、並びに、又は、若しくは」


組版の現場では、接続詞の表記“かなにしたり“漢字にしたりという直しを日常的に行っています。これは、公用文等におけるルールと一般的な書籍を作成する際の感覚との違いによるもののようです。

公用(法令文も同じにおいては、一般的な文と文をつなぐ接続(したがって、ただし等は、かなで書くことになっているのに、名詞と名詞をつな「及び「並びに「又は「若しくはの4語は、原則として漢字で書くことになっています。公用文では、文章を正確で一義的なものにするため、複数の何が・誰がにあたる事物・事柄を並列したり、付け加えたりする場合に、これらの用語の詳細な使い方のルールに従って文章を作成します。その重要な役割のため、漢字の表記にすることになったようです。公用文のルールが身についている著者の方等も、原稿作成時にこれらの接続詞は漢字を含んだ表記にします。

「公用文における漢字使用等について(昭和56年10月1日付け事務次官等会議申合せ)

一方、一般的な書籍等では(公用文での原則があるにもかかわらず漢字の接続詞は、名詞との境目がわかりづらく、漢字を含んで表記されるその接続詞自体もひと目で識別しにくい、読めない人もいる等、可読性が悪くなるという理由からか「および「ならびに「または「もしくはのかなの表記もよく見かけます。

〈公用文・法令文では原則として漢字の表記〉

〈書籍ではかなの表記とすることも多い〉

《漢字とかなの表記の比較:例文》

資格試験用の書籍・テキストの案件では、法令文が多く引用されます。そのまま引用するのであれば上記4語は漢字の表記となります。ただし、書籍またはテキストとして作成する場合、その本または出版社の編集方針により法令文と同じ漢字の表記ではなく、かなの表記に変更する場合もあるようです。

はじめから出版社としての用字用語の方針が決まっていればよいのですが、校正のゲラの段階で変更の指示が入るケースを見かけることがあります。途中で方針を変(または、決定せざるをえなくなったり、漢字とかなの表記を混在させることにする場合は、どこをどうするという編集方針をDTP作業や校正作業の担当者にも伝わるようにすると混乱がありません。また、校正紙の段階のPDFを取り寄せて、検索しながら的確に朱入れする等の方法もあります。

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