84. JIS2004で新たに追加された10字
を正字のにとの指示を見て、あれ?と校正が止まりました。本文書体にJIS2004対応のNフォント使用が指定されている案件であったからです。 |
印刷用の標準となるべき字体=印刷標準字体に合わせて改定されたJIS2004字形のNフォントで仕事をしている際には、このような修正指示にはあまり遭遇しませんが、はJIS2004で新たに追加された10字*でした。 |
以下の10字は、Windows7などで普通に入力すると従来の字形のものに変換されます。いわゆる正字の方の“新たに追加された”字形は環境依存文字となるようです。Word等のテキスト支給で組版する場合は、従来の字形の方が多くなると予想されます。使われることの多い漢字も含まれているので、校正の時には注意が必要です。
追加された10字は環境依存文字。
日本語のみの組版案件で、「印刷標準字体」を使う意図でJIS2004対応のNフォントの使用を指示している場合は、この10字を初校時に一括で変換するように指示してもよいかもしれません。
* |
JISと同じように漢字の符号化を定めた国際規格・ISO/IEC 10646では、日本・中国・韓国などで使用される漢字を規定していますが、上記の追加された10字については、JISで規定した文字と異なる文字として規定されているため、JISにおいても別の文字として取り扱うこととなったようです。
|
参考資料: |
[プレス発表]「JIS漢字コード表の改正について―168字の例示字形を変更―」、平成16年2月20日、経済産業省
|
参考:62. JIS2004字形で校正・校閲の負担軽減