13. オモテ罫


組版や校正の指示で、細い実線を意味す「オモテ罫は、今でも普通に見かけるもので(オモテ罫と対になるウラ罫の方は、あまり見かけることがないような気がします

組版の現場で、何人か「オモテ罫って何ミ(のイメージと聞いてみると、以下4つのサイズがありました。
● 0.1mm
● 0.12mm
● 0.15mm
● 0.3pt

手元の線巾ゲージには、上記「0.1mm「0.12mm「0.15mmが載っています。このあたり「オモテ罫の範疇にはいるもののようです。電算写植の頃から仕事をしている人「0.12mmでした。以前のスタンダードDTPソフトの頃は「0.3ptとしていました。その近似(0.3pt = 0.106mm「0.1mmなのでしょうか。実際の仕事の際には、キリの良い細い方「0.1mmにすることが多いようです。

この言葉の語源となる、活版印刷時代の罫線の組版材(表と裏で幅が違っていたで刷られたオモテ罫の太さは、印刷時の用紙・印圧やインキ濃度等の条件により色々であったと想像されますが、おおよそ0.15mm前後だったのではないでしょうか。その後の印画紙で版下を作っていた頃は、丸ペンや0.1mmのロットリングで細い実線を書いていたこともあったようです。電算写(写研のオモテ罫は0.12mmでした。

DTP&CTPの時代となった今「0.1mm」と「0.12mmでは印刷されたものを見分けることは難しいですが「0.1mm」と「0.15mmが混在していると、校正のプリンターでも太さの違いが気になることがあるかもしれません「オモテ罫は、細い実線を何ミリにするのか明確にサイズ指(見本デザインデータ等や前例があり、具体的な線巾を示す必要のないときには便利な言葉ですが、太さの混在を避ける必要性が高い場面では「0.1mmまた「0.15mmの罫と指定した方が良いかもしれません。

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