118. 引き合わせ校正―はじめの一歩―


校正は組版・DTPの現場でも必要な基本的な技術の一つです。「校正」と一言でいっても、いろいろなレベルのものがあるはずです。校正を専門の仕事としていて、出版社等へ出向いて行う方々がするものは「校閲」的なもの、文章の正誤・適否、文体や用字用語の不統一等の指摘等をも含んだものとなるはずです。組版・DTPの現場で行うものは、入稿原稿や校正紙の朱字と引き合わせて、指示どおり入力、組まれているか、直っているかを見る「引き合わせ校正」です。

組版・DTPの現場に新人が入ってくると、この引き合わせ校正をやってみてもらうことがあります。ただ、はじめて校正する人にとっては、“トル”という校正記号を書くことも難しく、二重の訂正線(□□□)や×としがちです。

校正という仕事を始めてもらうとき、最低限なにを知っている必要があるのかを考えてみまし(いきなり、JISの「印刷校正記号一覧」を渡すのは厳しいので

◆引き合わせ校正をはじめる際に必要な4つの校正記号

①1字の修正、2字以上の修正 column_118-1
②文字・記号を挿入する column_118-2
③削除し、詰める:トル column_118-3
④修正の取りやめ:イキ column_118-4

この4つの校正記号で、とりあえず校正がはじめられそうです。

引き合わせ校正は、経験だけがものをいうものではなく、“集中力”が求められる仕事です。ベテランが見逃したものを若い新人が見つける、ということも起きます。フレッシュな力に期待します。

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