129. 原点はO(オー)
- 2016年06月03日
- その他
中学数学や高校数学(大学受験用)の学習参考書の校正をしているときに、グラフの原点O(オー)であるべきところが、0(ゼロ)になっているものを時々みかけます。
原点Oは、原点:origin(オリジン)の頭文字をとったものです。
数学のことがよく分かっている著者の方は、校正をみる際に、フォントにより形が微妙に異なるOと0との違いには、それほど敏感でなく、たとえ0(ゼロ)となっていても、O(オー)と読んでしまうこともあるのでしょう。
一方、組版作業者は、専門書等の統計グラフ等で原点を0(ゼロ)とするように、数学のグラフの原点も0(ゼロ)としてしまうことがあるようです。x軸やy軸に数字の1, 2等があると、なおさら0にしたくなるのが組版作業者の習性かもしれません。平面上では原点O(オー)は、(0, 0)の点を表すものなので、近くの目盛に2や-1があっても、惑わされる必要はありません。
数学のグラフでは、基本的に原点はO(オー)であると認識しておく必要がありそうです(例外もあるのかもしれませんが)。知らないと、0(ゼロ)に直したくなってしまいます。
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