130. 新しいRIPと古いRIP、どちらを使うか


印刷所に渡した印刷用PDF(PDF 1.3指定で、一部の線が消えてしまうトラブルがありまし(印刷前の校正で発見されました

社内の出力の現場のRIPでテストをしてみたら、以下のような結果になりました。

◆《古いRIP》「従来PS/PDF 処理(S社)
 →同じように線の一部が消える

◆《新しいRIP》Adobe PDF Print Engine の「最新PDF 処理(S社、K社)
 →印刷用PDFと同じように出力され(消えない!)

消えた線は、InDesignで作成された図形のオブジェクトに付けられた線で、正方形・長方形等を変形したもののフチにつけられた実線と点線でした。以前、他所で制作されたDTPデータを流用したものですが、印刷用PDFになっているものが消えてしまうというのは、珍しい事例なのでしょうか。今回は、出力に問題がでないと思われる別の線に変更して対処しました。

線が消える理由がDTPデータ側にあるとしても、《新しいRIP》で処理したときに正しく出力できるのに、《古いRIP》では消えてしまう、という重大なトラブルが発生しているにもかかわらず、その後どのように対処するべきと考えるかは、意見の分かれるところです。

出力の現場でも、以前からの再版ものでは、まだ「従来PS/PDF 処理」を使用しているものがありますが、数年前より、新規の案件はすべてAdobe PDF Print Engineの「最新PDF 処理」で行っています。DTPデータを作るためのアプリケーションがどんどんバージョンUPしていて、透明効果をデータどおりに処理するためには、メーカーがかなり前から推奨しているPDFフローの方が、開発が終了しているPostScriptの技術に依存する部分が残るフローよりも、リスクが少ないと判断しているためで(ただし、大手の印刷会社や印刷通販会社では、膨大な出力・印刷実績による様々なトラブルの経験知の違いのためか、異なる意見となることもあるようです

~おまけ~
PODや複合機の世界では、PostScriptが現役で活躍しています。組版・DTPや印刷業で、校正紙も出力する複合機を導入する際には、このPostScriptを搭載している機種がお勧めです。PDFから校正紙を出力する際に、一般的な複合機では三点リーダ(…がきちんと出力できない等あるようですが、PDFの技術のベースとなっているPostScriptであれば、PDFをデータどおりに当たりまえに出力できる、というのがその理由です。リース料は、少し割高ですが。

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