133. InDesign単体で数式組版


「数式の組版」というと、十年くらい前までは、特別の道具の使い手が行なう高度なもの、という印象がありました。それなりの知識とノウハウを求められるもので、どのフォントを使うか、どの文字をイタリックにするか、記号と数字のアキ等をどうするか、上付き・下付き文字サイズの比率や位置をどうするか、等々、細かい部分での調整が必要になります。普通にやると多くの手数がかかり、コストも高めになります。また、数式の組版のスキルが高いところは、組版単価が高めな教科書や学参の仕事を主としているためか、実用書・専門書等の書籍の案件では、価格の折り合いが付きにくい場合があるかもしれません。

数式の組版に使われる道具には、いろいろなものがあります。
技術的に難しそうで敷居が高いもの、設備投(数百万円が必要なもの、InDesignのPlug-inソフトで行うもの、InDesign単体で行うものがあります。

◆数式の組版に使われるおもな道具
① TeX/LaTeX
② モリサワのMC-B2やMC-Smart
※①・②は、できる会社がそれほど多くないので、再版時に他社へは頼みにくくなる。
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③ InDesign&Plug-In:MathMagic使(専用の数式フォントを有する)
 ※価格はちょっと高め:Mac版 1User製品で約20万(3User製品で約50万円)
④ InDesign&MathType使(予備校講師の先生がWordで原稿作成の場合等)
 ※CMYKにうまくできないことがある?
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⑤ InDesign単体

何を重視するか、どんな案件を組版するかによっても、選択される道具は変わりそうです。
(下記は、コラム筆者のイメージ:組版の現場では、①TeX/LaTeX、②MC-B2 やMC-Smartでの仕事の経験はありません。)

「数式組版の高い品質」+「安心・安全」:検定教科書・指導書・学習参考書 →②
「数式組版の高い品質」とある程度の「汎用性の高さ」:大学の参考書 →③
とにかく「汎用性の高さ」:中学・高校の学習参考書 →⑤

「汎用性の高さ(他の特殊な道具はいらない→腕しだい+コストや納期を求める場合に、InDesign単体という選択もありかもしれません。組版はどんな道具を使おうとも、最終的な見た(形と作業時(コスト、納期が変わらなければ良いとするならば、電算写植の時代から多くの数学学参の組版経験があり、どんな形になっていればよいか分かっていて、組版上の色々な工夫ができるオペレータであれば、「InDesign単体」を選択することもありえます。文京組版では、このやり方でのスキルも、さらに上げていきたいと考えています。

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