140. メイリオでカタログ制作
- 2016年09月05日
- その他
組版の現場では、部品メーカー様の製品カタログを「メイリオ」で制作しています。メイリオは、Windows VistaからWindowsシステムに搭載されているフォントです。
数年前に、そのメーカー様のカタログはすべてメイリオで制作することになり、新ゴ等で作っていたものを変更しました。元のカタログでは、新ゴを3ウェイト、合成フォントでHelvetica系の3ウェイトほどを使用していました。フォント変更の件をうかがった際に、メイリオで「細い・太いの区別ができるのか?」(ウェイトはあるのか?)と思いましたが、レギュラー、ボールド、イタリック、ボールドイタリックの4種類が揃っていて、なんとかなりました。
メイリオのイタリックは、半角の欧文・数字・記号のみが斜体になります(全角の日本語・欧文・数字・記号類は立体のまま)。また、日本語をメイリオとしているカタログの中国語版では「Microsoft Yahei」が指定されます。
フォント移行の過程で、他の制作会社からメイリオを製品カタログで使うのは、フォントの著作権的に問題があるのではないか、との提言があったようです。海外(北米、ヨーロッパ、アジア)にも拠点・工場のあるグローバル展開をしているメーカー様ですので、問題があるかどうかは、法務の専門家の方が判断されたのでしょうか、そのまま発行され続けています。
家具販売店のIKEAのカタログにも、メイリオが使われているようです。
~おまけ~
今どきのOS(Windows 8.1, Windows 10, Mac OS El Capitan, Maverics, Yosemite)にバンドルされているフォントといえば、「游ゴシック」、「游明朝」等の游書体フォントとなるのでしょう。字游工房さん(ヒラギノもデザインしています)のこれらのフォントは、以前からデザイナーの方々に支持されていて、出力の現場でもいくつかのフォントを必要に応じて1ウェイト3万円(税別)也!で購入し、用意していました。将来は、オフィスユースでもこのフォントが使われるようになってくるのでしょう。DTPの世界では、以前のヒラギノのように、複数のフォントのバージョンが存在して、ややこしいことになったりするのでしょうか。
参考:「OS搭載の游書体一覧PDF」(字游工房)
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