154. Wordファイルもテキストのうち?
- 2017年02月24日
- その他
長くパソコンを使う仕事をしていると、「テキストデータ」「テキストファイル」と言われると、字義どおり書式なしのプレーンテキスト「*.txt」を思い浮かべてしまいます。そうは言っても、組版の入稿条件として「テキストデータ支給」とするときは、具体的にはWordファイル「*.docx、*.doc」(表組はExcel、図版はPowerPoint)をイメージします。実際にも、ほとんどがWordファイルで入稿します。
では、印刷済のDTPデータを“テキストデータで納品”、という要望を受けたときはどうでしょうか。著者→組版の時と同じように、組版→著者(編集者)等の時も、テキストデータをWordファイルと読み替えてよい場合が多いのでしょうか(「Wordファイルでいいですか。」という、確認とともに)。
なぜ、そんなことを考えるようになったかというと、「*.txt」のファイルをWordで開くときに、エンコードを選択する画面がでて、どれを選んだらいいのか一瞬迷うことがあるからです。選ぶエンコードによって、あるいは表示するフォントによっては、一部がオリジナルとは違う文字になるリスクがあります。どのような環境でも開ける自由度が高い「*.txt」ファイルは、反面で、固定されていない部分もある不安定なものということでしょうか。また、DTPデータに表組が含まれる場合、Wordだと加工の手間がかかることがあっても、きっちり表組で表現できますが、プレーンテキストだと同じような手間をかけても、TAB区切り等の少し見栄えの悪いものになってしまいます。誰が、どのように使うデータを要求しているのかが明確になると、よりふさわしいフォーマットを提案できるはずです。
《参考》
アドビサポートの「テキストファイルの読み込みおよび書き出し方法 (Illustrator CC)」という文書では、テキストファイルの1つとしてMicrosoft Wordがあがっています。
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