26. 字形のデザイン差による異体字


組版の現場では、DTPの作業で字形のデザイン差による異体字に変更するよう、以下のように指示されることがあります。

例: 花公園 →  花公園

校正者の仕事としては『増補改訂 JIS漢字字典(古いJIS2000に基づくものですで赤字が入った元の漢字を調べ、修正指示のされた字形がJIS78字形として示されていることを確認し、OpenTypeフォントに搭載されているであろうことが分かれば、作業者に修正を依頼して終了です。

この字形がどのように使われているのか少し調べてみました。私鉄のHPでは、 の両方が駅名標のイメージ画像として掲載されていま(統一されていない。鉄道ファンの方の駅名標写真では 。また、駅名キーホルダーは 。同じ文(コードをWindows XPから出力すると column26-1。Windows 7から出力すると 。ややこしいですね。
常用漢字となった漢字で字体を変更することは、一部のまれな(高 → を除いてほとんどないのですが、表外漢(常用漢字以外の漢字では、以前は拡張新字体と呼ばれていたはず「簡易慣用字体でこのような混乱が度々見受けられます。
そういえば、この字は、JIS78からJIS83で、字形が改められたものだったようです。NEC PC-9801(JIS78では と表示されていたものが、ルポ・書院等のワープロ専用(JIS83では になって、その後Windows XP(JIS90までは 、Windows Vista(JIS2004からは と字形が戻ったということで、あっているでしょうか。また、OpenTypeフォントでも、Adobe-Japan 1-6フォントのJIS90年版とJIS2004年版で字形差があり、Pr6は 、Pr6Nで と変わっています。

時代の流れの中で字形が変わり、またもとに戻った漢字はたくさんありますが、以下のものをよく見かけます。

実用書・専門書・学習参考書を組版している限りにおいては、常用漢字の範囲のものが使われることが多いのか、字形の変更による問題にほとんど遭遇しませんが、固有名詞を多数使う名簿等では、注意が必要です。また、Windows XPのサポートが終了し古いタイプのフォントが使われることがなくなってくれば、徐々にこのような混乱もなくなっていくのかもしれません。

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