27. わかりやすい校正のきほん
- 2014年02月28日
- 校正
1.赤ペンを使う
校正文字・校正記号は、「赤色の筆記具で書く」というのが原則です。校正の段階で、赤色のほかにえんぴつや青色や黒(コピーによって黒くなっているものも含む)で書かれた文字が混ざっていて、どれを直してよいのか判別しにくいことがあります。組版の仕事に従事している作業者は赤以外の色の文字に対する反応が鈍いという習性もあります。直しの作業に必要な情報が書いてある赤以外の部分は注視しなくてよいものとして普段仕事を行っているためです。
校正の段階で色分けを行う場合は、直すことに決めた部分を明示するために赤丸で囲っておくと直しを行う作業者が迷うことがありません。また、赤色を使うことができなかった場合は、必ず〈他の色の部分も直す〉〈えんぴつの部分も直す〉旨の指示を、校正紙毎の先頭に、はっきりと加えておくと直しモレのリスクを軽減できます。
2.訂正箇所に近い余白に書き込む
修正する文字と赤字が離れていると(引出し線が文字の上を何行も通り越して、小口やノド側の余白に書かれているもの等)、修正を行う作業者の目線が行ったり来たりすることになり、修正する行・文字を誤認する恐れがあります。
3.引出し線の交差をさける
文字の上下・左右のどちらから引き出すかを決めておくとよいでしょう。また、校正が終わった方に引き出す方法で、ある程度は交差をさけられます。引出し線が交差している校正紙は迷路のようで非常に読みにくく、赤字の直し・校正作業に支障をきたします。同じ語句を同じように訂正する場合は、訂正箇所を〇や△で囲み、訂正内容を欄外に1つ書くと見やすい校正紙になります。
4.校正記号および訂正・追加文字だけを記入する
補足説明や作業指示を行う場合は、別の色(えんぴつ等)で記入すると、誤って、説明部分を入力されてしまうことをさけられます。
5.小さな訂正箇所は、その部分が目立つように赤丸で囲んでおく
句読点「、」「。」、濁点「゛」など、それだけをポツンと記入しておくと、たとえ赤字であっても見落とされる恐れがあります。本来は、訂正や挿入の校正記号(引出し線)とともに書くのがよいのですが、「赤丸で囲んで」おいても直しを行う作業者の目にとまります。
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