39. 何か所、何か月


世代や業界の慣習の違いなどによって同じことが幾とおりかに表現される言葉で、どれかひとつを正しいと決めにくいものに、何か所・何か月で使われる助数「かがあります。何人かの執筆者で原稿が作られる専門書・書籍の作成では、不統一が起こりやすく、校正の赤字でもよく見かけます。同じページ内・同じ印刷物内に不統一な表記があると、作る側としては気持ちのよいものではありません。

箇所・個所と漢字で書く場合もありますが、書籍等の出版物ではひらがな「かまたはカタカナの大き「カを基準としていることが多いようです。

しかし、組版の現場では「1か所、2ヵ所、3カ所、4ヶ所、5ケ所のようにいろいろな表記が使われているのを見かけます。出版社毎の基準の順守、または、校正の段階で印刷物毎の統一が必要になります。

カタカナの場合は、小さいもの・大きいもの2種類「ヵ・カ「ヶ・ケと存在するので、どちらを使うのか混乱する要因になります。訂正の赤字を入れるときにも、どちらか明示することが必要になります。ひらがな「かを使うと決められると、覚えやすいルールになります。

修正をする箇所がいくつもある場合は、欄外に1「○カ所→○か所」に(以下同じと書き、該当箇所を〇や△で囲んで校正指示をすると、簡潔で見やすい校正紙になります。また、InDesignでは、CS3から検索と置換「正規表現が使えるようになっています「×ヵ所「×ケ所等を検索して「か」や「カに置換することもできるはずです。

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