192. 波ダッシュのヨコとタテ


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学参もので、英文につながるタテ組みの全角の波ダッシュに波線のような修正指示が入っていました。パッと見では、何をどのように修正すればよいのかが、よく理解できませんでした。いまさらですが、波ダッシュは、ヨコ書き用とタテ書き用で文字の(グリフが違い、ヨコ書き用の形にする、ということでした。

・ヨコ書き用  ~ (上がって・下がる)
・タテ書き用  縦書き波ダッシュ〜 (下がって・上がる:欧文のベースライン側から見ると)

タテ書き用縦書き波ダッシュは、ヨコ書き用“〜を90度回転したものではない、ということです。なぜこのようになったのか、歴史的な背景はよくわかりませんが、タテ書き用の方では、右利きの人が書きやすい方の形が選ばれた、ということでしょうか。

これが問題となるのは、タテ組みの柱文縦書き波ダッシュ〜を使うと、同じページの見出しとしてあるヨコ書き用の波ダッシ(~とは、形が変わってしまうのを、気にされる方がいるということです。→ここでは、ヨコ組みで組んだ文字ボックス自体を90度回転して対応しました。

縦組み欧文

ヨコ書き用とタテ書き用で文字の(グリフが異なるものは“ー(音引き等いくつもありますが、組版ソフトが自動的に処理してくれるもので、普段はタテとヨコで使い分けを意識することはありません。

さらに“波ダッシュには、このタテ書き用の波ダッシュが元になった?、込み入った事情、Unicodeで「全角チルダ問題というものもあるそうです。

~おまけ~

波形、波ダッシュ

印刷されたタテ組みの波ダッシュが、今のタテ書き用の字形とは異なる「上がって・下がる形のものを見つけまし「校正技術 上巻日本エディタースクール、昭和47年、p.81、約物の名称。活版印刷の時代では、ヨコ書き用とタテ書き用で同じ活(または母型を使うなどということがあって、そうなったのでしょうか?

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