227.「これは、なんだろう?」と思うクセ
- 2019年05月24日
- その他
経験を重ねて少しは知識が増えているはずなのに、まだまだ知らないことが無限にあります。見慣れていたはずの風景の中の、ちょっとした変化に「これは、なんだろう?」と思えるものに出会うことが、いくらでもあります。
◆最近の「これは、なんだろう?」
まずは、組版DTPの仕事とは関係ないところから……。
①お昼休みに、近所を散歩していると、あるビルを囲むネットフェンスの上に、防犯センサーのようなものがいくつも付いていることが気になりました(さんざん通っている道なのに、いまさら)。
⇒ビル名で検索してみると、そこはデータセンターとなっているようでした。かなり以前はどこかの出版社の倉庫のように見えていたのですが。そういえば、数年前の東京大規模停電の時、そのビルだけ電灯がともっていたような……(自家発電機?)。
②ブラック+シアン2色のTIFで出力したインクジェットプリンタで、シアン円形のグラデーションがブラックの背景画像と重なる(乗算?)部分に、出るはずのない黄色っぽくる見える帯が……。
⇒8ビットTIFを受け取るインクジェットプリンタのRIPが、グラデーションの部分で何かしている?(未解決事案)。
「これは、なんだろう?」と思うクセ(疑問点は必ず確認する!)をつけると、その現象がとるに足らないものに見えることでも、知らなかったことを調べて、理解していなかった部分が分かるきっかけとなる、こともあります。たとえ、その時にすべての事象・原因が明確にならなくても、(次の機会にでも)それを具体的に理解して、真の原因や、対処方法のアイデアが出ることにつながっていくこともあります。
そんなことをしていると、仕事がすすまない!とも思いますが、失うものだけではなく、得るものも、少しあるように思います。
~おまけ~
③(ネットで話題の!?)ものすごく彩度の高いAMスクリーン印刷サンプル(超高精細900線UV印刷)を見ました(25×のペンルーペでも、網点が小さすぎてよく見えませんでした)。
⇒175線と900線の比較サンプルでは、平網では彩度の違いは分かりにくい(M+Cのカラーパッチで色相が異なるのは見て取れます)のに、写真は誰が見ても900線の鮮やかさが大きく違うように感じることができます。しかし、解説を読んで、その技術的な理由をいまひとつ理解できませんでした。
参考:+Lab「超高精細900線印刷“普通のインキ”の底力を引き出す印刷の取り組み」、+DESIGNING、VOLUME 47、マイナビ出版、2019
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