228. 赤シート対応色―デジタル印刷機で試し刷り
- 2019年06月13日
- その他
デジタル印刷機にて赤シートで消える色文字のプリントを、RGB値をいくつか設定しつつ少し試してみました。ネットで示されているいくつかのRGB値は、薄いピンク系・薄い橙色系とも、組版の現場のデジタル印刷機(RICOH Pro C651EX)では、色文字が「消えない」という評価ランクでした。
《評価ランク》(主観です)
・「消えない」
・「やや薄くなる」
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・「やや消える」 (ただし、若年層の視力で“色文字をじっと見ると”読める)
・「ほぼ消える」 (オフセット2色印刷の出版物レベル)
組版の現場が属するグループのオフセット印刷部門では、いくつかの出版社様の赤シート対応書籍の印刷を行っています。これらは決まった特色インキ(DICカラー等)を使うのではなく、印刷用紙に合わせて独自に調整された特色インキを使って印刷することもあります。それにより、素で読むときの可読性を保ちつつ、赤シートで色文字が消えることを実現しています。
オフセット印刷の印刷色を見ながら、WordなどのRGB値で真似してみても、「消えない」の評価ランクとなります。オフセット用特色インキでは透明感と濃度感のあるものが、マゼンタ色トナーとイエロー色トナーの網点で作られる濁った色では、赤シートで「やや消える」「ほぼ消える」にはなりません。マゼンタ色トナーの網点が赤シートをのせたときに「消えない」(見える)主原因となっているようです。
黄色(R255 G255 B0)にすると、「ほぼ消える」レベルにはなりますが、赤シートを外したときの可読性が悪すぎて使えません。これをヒントに、薄い山吹色(R255 G216 B51)でプリントすると、マゼンタ色の網点が小さいため「やや消える」レベルとなりました。ただし、素のときの可読性は低く、赤シートをのせたとき、若年層の視力で“色文字をじっと見ると”読める、レベルではあります。このレベルでも、両面に印刷すれば、裏面の黒色文字が透ける部分では、かくした色文字部分が少し見えても読めない、とすることはできそうです。
~おまけ~
赤シートの暗記で受験に合格しなくても、文京区・東京大学本郷キャンパス内の散策は可能です。文京区の観光スポットに上げられていることもあります。総合研究博物館では、国立科学博物館で開催された「大哺乳類展2」に勝るとも劣らない、家畜のはく製(2019年6月末まで?)を見ることができました。加賀藩士前田氏の園池であった三四郎池とセットでの散策がおすすめです。
◆東京大学総合研究博物館
東京大学本郷キャンパス内(最寄駅:丸ノ内線本郷三丁目)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)
入館料:無料
※東京大学総合研究博物館・本郷本館の長期休館のお知らせ
本郷本館は耐震工事のため、2019年8月10日(土)から長期休館(再開は2020年度の予定)。
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