230. 改行をしないスペース(no-break space)
- 2019年07月02日
- その他
組版の素材として支給されたWordデータを開いたところ、著書リストの部分に見慣れない「°」のような記号がいくつか見えました。何だろうと調べてみると、「改行をしないスペース(no-break space;ノーブレイクスペース)」という特殊文字でした。
そのWordデータでは、主題と副題をつなぐコロン(:)の後と、出版者名と出版年の間のカンマ(,)の後の1行に2箇所のみに「改行をしないスペース」が入っていました。
Wordで組版をする際には、分離したくない以下のような部分で、「改行をしないスペース」を使うこともできそうです。
このWordファイルをInDesignに配置すると、該当部分は「分散禁止スペース」となりました(「分散禁止スペース(固定幅)」というのも別にあるようです)。単位記号の前や、製品番号内のスペースでは分割しない、という指示がある時には使えそうです。
また、この改行しないスペースは、表示横幅が可変となるWebの世界では、より重宝されているのでしょう。HTMLでは、「 」という特殊文字となります。Wordから“名前を付けて保存”でWebページ(*.htm;*.html)で書き出したファイルのソースをエディタで覗くと、Wordで「改行をしないスペース」を入れた箇所に「 」が入ります。ブラウザの表示サイズが小さくなっても、改行されないスペースとなります。
~おまけ~
Wordでは4種のスペースが使えます。
Wordのオプション-表示-常に画面に表示する編集記号のところのスペースに✔を入れると、スペースが前記のように区別して見ることができるようになります。
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