224.「はじめての校正」(新DTPオペレーターさんへ)
- 2019年04月04日
- 校正
組版の現場にも、4月には新しいDTPオペレーターが配属されます。DTPの仕事をはじめる頃に、「校正」に関することで教えておきたいこと、つまずくことが多い幾つかを、過去の記事から抜粋してみます。InDesignやIllustratorの使い方など、覚えなければいけないことが多い時期ですが、自分でも内校正ができて、やっとプロレベルの仕事になる、ということもあります。
①引き合わせ校正をはじめる際に必要な4つの校正記号(修正、挿入、トル、イキ)
DTPの仕事を初めた頃は、校正の赤字修正の仕事を任されることもあるでしょう。その作業では、基本的な校正記号を理解しておくことが必要となります。文字を差し替える時に使われる記号と、挿入するときに使われる記号の違いを認識しておくことは大切です。また、トルは、基本的にトルツメ(とった部分を空けておくときは、トルママ、トルアキ)。イキは(赤字の)修正を取りやめて、もとのママとする、です。
①1字の修正、2字以上の修正 | |
②文字・記号を挿入する | |
③削除し、詰める:トル | |
④修正の取りやめ:イキ |
②指定の位置まで文字・行を移動する
編集者の方が入れる赤字でも、誤った使い方を見かけることの多いものです。以下の凸凹の記号をセットで覚えると、間違いがなくなります。片方だけ指示すればよいこともありますが、両方の記号を一緒に使うと、文字・行の先頭と末尾をそれぞれどの位置まで移動するかを明示することができます。
③校正のえんぴつ
文字校正では「赤色の筆記具を使う」というのが原則ですが、版元での校正作業では黒色のえんぴつも使われることがあります。一般的に出版社様の仕事では、黒色のえんぴつで書かれたところは直す必要のない部分で、誤って直してしまうと再修正を求められることになります。ただし、案件によっては、校正紙にえんぴつで書かれたものを直すこともあるので、「えんぴつも直す」と明示されていなくて、どちらか判断できない場合は、確認が必要なこともあります。
~おまけ~
基本:「原稿を左側に、校正紙を右側に置く」
(イラストがあると余計な説明は要りませんね。)
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7. 校正記号:指定の位置まで文字・行を移動する
80. 校正のえんぴつ
118. 引き合わせ校正―はじめの一歩―
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