234. タテ組みの欧字の向きをどうするか



組版の現場では、専門書・実用書や学習参考書などのヨコ組みの案件が多くなっていて(編集者が入らない、具体的な指定のないタテ組みの案件があると、さて、欧字をどう組む!?となることがあります。

タテ組みの欧字の向きをどうするかは、原稿内容により、おおむね以下の3パターンになるかと思われます。

1.欧字を横向きに
2.欧字を1字1字縦向きに
(一定のルールに従い欧字を、1字1字縦向き、横向きを使い分け

「1字1字縦向きのパターンは、縦組みの業界新聞などで見ることのできるものでしょう(昔は「1字1字縦向きにするには、全角の欧字にすることがスタンダードだったはずですが、InDesignには「縦組み中の欧文回転という機能があり、段落スタイルにこれを設定しておくと、自動的に半角の欧字も縦向きにすることができるようです。長い英語表記の製品名もすべてこのパターンで組まれているものでは、見慣れない製品名や単語だと、読む速度が遅くなるものです。また、単語の途中での改行もあるので、読みづらさはさらに増します。

「横向きのパターンを基本とするにしても、EU、WHOなど3~4文字程度の略語・頭字語は「1字1字縦向きの方が見慣れたものでしょう。なので、1冊の書籍や1つの論文内でも「横向きに」と「1字1字縦向きにを、一定のルールに従って使い分けることが必要になります。例えば「欧字1字の場(Q、A等と大文字で構成される3~4文字程度の略語・頭字語を縦向き、その他を横向きにとする等です。編集者によって、好みの分かれるところではあるのかもしれません。

参考「縦組に挿入する欧字の向き【日本語組版とつきあう5(JAGATサイト
   小林 敏

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